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 環境省は29日、昨年末に採択された国際的な温暖化対策のルール「パリ協定」を受けて、国内での今後の取り組みを発表した。炭素税や排出量取引など「炭素の価格化」の検討を始めることを盛り込んだ。2050年に温室効果ガス排出量の80%削減を目指して、夏までに「長期低炭素ビジョン」の議論も始める。

 企業などと連携して排出量の少ない製品やサービスを選べるような「国民運動」を進めることを取り組みの基本とし、6月に実施計画を作る。また、全国20カ所でエネルギーの地産地消の実現を目指し、地方創生につなげる。

 「炭素の価格化」は、二酸化炭素(CO2)の排出量に応じて課税する炭素税や、排出量に上限を設けて企業間で不足分や余剰分をやりとりする排出量取引がある。排出削減と経済成長を両立する方策として注目されているが、産業界には反対論が根強い。

 パリ協定は、温暖化による気温上昇を産業革命前と比べ2度未満に抑えるのが目標。今世紀後半に温室効果ガス排出の実質ゼロを目指す。丸川珠代環境相は閣議後会見で「将来に先送りすることなく、今年をパリ協定実施に向けた行動の元年とする」と話した。(香取啓介)