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 大阪城の大手口の石垣にある二つの巨石は一つの石を分割したものだったことを、大阪大の佐藤宏介教授らの研究グループが、石の画像を解析して確認した。

 大手門をくぐった大手口枡形(ますがた)にある大手見付石(みつけいし)(縦5・1メートル、横11メートル、推定重量約108トン)と、左に並ぶ大手二番石(縦5・3メートル、横8メートル、推定重量約85トン)。元和6(1620)年に始まった徳川幕府による再築工事で、肥後熊本藩主の加藤忠広によって築かれた。小豆島(香川県)で採石されたと推定されている。

 二つの巨石は厚さはともに約90センチ。表面の模様が左右対称に見え、一つの巨石を割ったものという見方が以前からされてきた。研究グループは、二つの巨石を様々な角度から撮影し、コンピューター上で3次元の立体的な形状を復元。石の表面の凹凸の位置を調べると、ほぼ一致した。石を割るくさびを打ち込むために削られた約30カ所の「矢穴(やあな)」の位置もほぼ重なった。二つの巨石が観音開きのような形で石垣に配置されているという。

 この巨石の研究をしているかながわ考古学財団の三瓶(みかめ)裕司主査は、「表面がきれいに平らに分かれており、技術力の高さを示している」と指摘。佐藤教授は「開発した画像照合技術を使えば、城郭の石垣と採石地に残された石を自動で照合することも可能になる」と期待する。日本情報考古学会で27日に発表された。(佐藤建仁)