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■巨人・立岡宗一郎外野手

(29日、巨人6―2DeNA)

 一塁ベースを蹴ったあとに走るスピードを緩めた。右翼席へ舞い込んだ打球を見ながら、ぽかんと口が開く。「まさか僕が。びっくりした」。五回2死。プロ8年目で初アーチ。照れ笑いを浮かべながら、ゆっくりと本塁へ向かった。

 挫折を繰り返してきた。2009年。熊本・鎮西高からドラフト2位でソフトバンクに入団したが、芽が出なかった。12年途中にトレードで巨人入りするも、今度は左ひじのけがに見舞われる。「もう野球は無理かもしれない」。でも、ただでは転ばなかった。ひじの負担を考え、右打ちから左打ちに転向した。「周りより2倍、3倍やらないと追いつけない。死にものぐるいで練習しました」

 昨季途中に中堅の定位置を獲得。体重を3キロ増やして臨んだ今季は初めて開幕1軍、スタメンを勝ち取った。本塁打は成長を実感する一打となったが、「たまたま。勘違いしないようにしないと」。次の打席で同じような内角球を左翼線に流し打ち、「あれが僕らしいヒット」とほほ笑んだ。(山口裕起)

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