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 ルセフ大統領に対する弾劾(だんがい)手続きが議会で進むブラジルで、副大統領による「勝利演説」の録音内容が流出した。副大統領は、ルセフ氏が罷免(ひめん)されれば規定によって新大統領に昇格する立場。ルセフ氏は「陰謀を企てるリーダーが採決前に大統領就任を宣言している。陰謀をたくらむ人間の仮面が落ちた」と、いら立ちをあらわにしている。

 11日の地元報道によると、流出したのは約14分間の音声。テメル副大統領自身の携帯電話から、弾劾に賛成する議員らに一斉送信された。「ブラジルが直面する深刻な問題に、私は立ち向かわなくてはいけない」などと発言し、貧困層向け支援の継続など「公約」も語っていた。

 テメル氏は、連立与党を離脱したばかりのブラジル民主運動党(PMDB)所属。録音内容は下院で弾劾賛成が可決された際に読み上げる原稿だったとされ、テメル氏は「誤送信だった」と釈明した。ただ、下院での採決で弾劾賛成派を増やすために意図的に送ったとの見方もある。

 下院での採決は、17日に行われる予定。3分の2以上の賛成があれば上院に送られる。12日には与党の一党だった進歩党(PP)も連立離脱を表明し、弾劾賛成を表明した。ルセフ氏はさらなる窮地に追い込まれている。(サンパウロ=田村剛)

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