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 疲れを「予測」する脳の仕組みを、大阪市立大などのグループが発見した。慢性的な疲れを防ぐ治療法の開発につながる可能性がある。英科学誌サイエンティフィック・リポーツ電子版に26日、掲載された。

 脳が疲労を感じる仕組みはよくわかっていない。普通の生活が送れないほどの疲れが半年以上続く慢性疲労症候群の患者数は国内に約30万人と推計されている。

 大阪市立大の石井聡(あきら)・病院講師(脳科学)らは、健康な男性16人に、画面に現れる色と文字を瞬時に判断する作業を30分間課し、120回にわたって「1時間後にどの程度疲れるか」を考えてもらった。

 その間、脳の神経活動の変化を磁場で調べたところ、「予測」する時には、右脳にある背外側前頭前野(はいがいそくぜんとうぜんや)という部分が活発に働いていたことがわかった。すでに疲れを強く感じていた人ほど、活発に働いていた。

 慢性疲労症候群の患者は、今回特定された部分の体積が健康な人より少ないことがわかっている。この部分が酷使された結果、縮んでしまったと見られる。

 石井さんは「脳には将来の疲れを判断する警報装置があった。薬や訓練によって、この部分を制御できれば、疲れの軽減につながるかもしれない」と話している。

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(石倉徹也)