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 厚生労働省は27日、今年度から試験的に始めた高額医薬品や医療機器の費用対効果を分析する制度の対象を公表した。保険適用の医薬品7種類と医療機器5種類で、肺がんの治療に使えば年間約3500万円かかるとされる薬も含まれる。

 この制度は医療費を抑える目的で導入された。治療効果が低ければ価格を下げるよう、2018年度の診療報酬改定で反映させる。

 対象の一つに免疫を再活性化させる新タイプのがん治療薬「オプジーボ」(一般名・ニボルマブ)が選ばれた。14年に皮膚がんの一種の治療薬として承認され、患者数は450人程度と想定。昨年12月には肺がんの一種に対する治療にも追加で承認された。

 今月4日の財政制度等審議会(財務相の諮問機関)では、想定する肺がんの患者数10万人のうち5万人がオプジーボを使ったら年1兆7500億円の医療費がかかるという資料が専門家から提出された。患者の負担を軽減する高額療養費制度で、患者の自己負担は一般的に月額8万7千円ほど。残りは国費や保険料でまかなうことになる。

 ほかの対象医薬品(商品名)は、乳がん治療薬のカドサイラとC型肝炎治療薬のソバルディ、ハーボニー、ヴィキラックス、ダクルインザ、スンベプラ。

 費用対効果の分析は、まず論文など既存のデータをもとに製造企業が実施。代替品を使った患者集団と比較して生存年数などが上回っているか自ら調べ、その結果を踏まえて国が来年度に再検証して判断する。

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http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(小泉浩樹)