朝鮮学校への自治体の補助金について、文部科学省が再考を促す通知を出したことに対し、大学教員の有志が「民族教育への不当介入」などとする抗議声明を準備している。インターネットで全国の研究者から賛同署名を集め、5月末にも政府に出す予定だ。

 京都の朝鮮学校へのヘイトスピーチを巡る裁判で支援活動にも関わった板垣竜太・同志社大教授(朝鮮近現代社会史)ら東京、愛知、福岡などの大学教員らが呼び掛け人。インターネット(http://ksubsidy.hateblo.jp/別ウインドウで開きます)で署名を始め、12日現在で510人が応じた。

 文科省は3月、朝鮮学校がある28都道府県に通知を出した。補助金の停止や減額を指示してはいないが、教育内容や人事に在日本朝鮮人総連合会が影響しているとして、「補助金の公益性の検討」などを求めた。自民党からは北朝鮮の拉致問題や核実験を受け、補助を打ち切るよう文科省に求める声が出ていた。

 声明では「通知は地方自治体の補助金への直接介入。国際人権法や憲法の平等権、学習権を、政治的事由で侵害しており、排外主義を助長することにもなる」などと指摘し、政府に撤回を求める。板垣教授は「留学生の受け入れなど、日本の大学は多様性を追求している。朝鮮学校には逆の政策が進められていることに、研究者として敏感になってほしい」と、署名への協力を求めている。(黄澈)