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 放送50周年を迎えた日本テレビ系の長寿演芸番組「笑点」の6代目の司会に、落語家の春風亭昇太さん(56)が決まった。桂歌丸さん(79)が司会を勇退した22日生放送の「歌丸ラスト大喜利スペシャル」で後継指名した。

 2516回目の放送で、東京・麴町の日本テレビGスタジオには観客約250人が詰めかけた。通常、30分番組だが、スペシャル版は、延長して午後5時30分から6時55分まで放送された。大喜利では歌丸さんが「最後の集大成の舞台になりますようにお願いします。夕べから涙が止まらなかった皆さんのご挨拶(あいさつ)をどうぞ」とメンバーを紹介。腹黒キャラの六代目三遊亭円楽さん(66)は「最後の司会ということですが、こうなったら徹底的にやるしかありません。何遍殺せるか。おくりびとの円楽です」と挨拶していた。歌丸さんは終始、ウィットに富んだ進行で場内を沸かせた。

 大喜利の直後、歌丸さんの口から新司会が発表されると、出演中の昇太さんは「えーっ!と思いました。プレッシャーはありますけれど、一生懸命やりたい」。歌丸さんは「今までのことはすっかり忘れて、昇太さんなりの司会をやってほしい」とエールを送った。

 昇太さんは1982年に春風亭柳昇に入門、92年に真打ちに昇進。新作落語を得意とし、「笑点」では「独身キャラ」で人気を博している。司会は立川談志、前田武彦、三波伸介、五代目三遊亭円楽、歌丸さんと続き、昇太さんは6代目になる。

 放送後の記者会見で、歌丸さんは「いつもの笑点と言い聞かせてやりましたが、最後に客席のお客さんにご挨拶した時に(涙の)堰(せき)が切れてしまいました」と明かした。昇太さんが「一番の新参者なんですよ。大喜利史上初めて回答者の方が上から目線なんです。今までになかった大喜利の形になるんじゃないかな」と困り顔で言うと、歌丸さんは「舞台では全員が同格です」と返した。昇太さんは「平行線ぐらいでやっていければ」と述べた。プロデューサーの中村博行さんは「(昇太さんは)若手大喜利の司会もやっていた。歌丸師匠と同じように強いチームになるなと思いました」と起用の理由を話した。

 「笑点」の89年からの平均視聴率は16・7%と高い。司会候補として、話題になっていた円楽さんは「最後の切り札としてとっておくんです。昇太がうまくいかない、視聴率がくっと下がった時は私の出番です。それぐらい皆で楽しくやっていきますよ」と言って笑わせた。

 歌丸さんは66年5月の初回からの出演者。2006年から司会を続けてきたが、「体力が限界」として今放送での引退を決めていた。今後、「終身名誉司会」に就任する。「笑点」の前の「もう笑点」(毎週日曜午後5時25分~同5時30分)の司会は継続する。昇太さんが抜けた後の新メンバーは29日の生放送時に発表される。(山根由起子、佐藤剛志)