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 スイス・アルプスを南北に貫く全長57・1キロの「ゴッタルドトンネル」が1日、開通した。日本の青函トンネル(53・9キロ)を抜いて世界最長の鉄道トンネルだ。開通式には、スイス政府首脳や、近隣のメルケル独首相やレンツィ伊首相、オランド仏大統領ら約2400人が出席した。

 スイス中部エルストフェルトからイタリア国境近くの南部ボディオまでの山岳地帯を貫く。総工費は122億スイスフラン(1兆3570億円)。難工事のため、完成まで17年の歳月を費やした。本格的な運用は今年12月から始まる。

 ドイツ・ケルン方面からスイス・バーゼルやイタリア・ミラノを経てジェノバまで欧州を縦断する路線の一部だ。2020年ごろまでに周辺のトンネルも完成する予定で、スイス・チューリヒ―ミラノの所要時間は、現在の約4時間から3時間弱に短縮される見通し。

 スイス国鉄は、このトンネルを旅客よりも貨物の輸送に重点を置いて活用する方針で、トンネルを通る列車の7割超が貨物列車で占められる見込みだ。スイス国鉄のアンドレアス・マイヤー総裁は5月31日の会見で「(トラックなど)ほかの交通機関との競争になる」と述べた。(スイス中部エルストフェルト=松尾一郎)