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 特定の人種や民族を標的に差別をあおる「ヘイトスピーチ」を繰り返す団体の主催者の男性が、川崎市で5日にデモを予定していることをめぐり、横浜地裁川崎支部(橋本英史裁判長)は2日、在日コリアンの男性が理事長を務める市内の社会福祉法人から半径500メートル以内でのデモを禁止する仮処分決定を出した。

 ヘイトスピーチの解消に向けた対策法が5月24日に成立して以来、同法を踏まえた司法判断は初めて。弁護団は「決定に期間の定めはなく、将来にわたってずっと効果が続いていく。新法を規範とした点で画期的な判断だ」と評価。同様の申し立てが全国に広がり、ヘイトスピーチが解消されることに期待した。

 5月27日に仮処分を申し立てていたのは、在日韓国・朝鮮人が多く住む同市川崎区の桜本地区にある社会福祉法人「青丘社」(裵重度(ペチュンド)理事長)。同区内で6月5日にデモが予定されていた。

 決定は、昨年11月と今年1月のデモで、団体の主催者らが「朝鮮人をたたき出せ」「半島に帰れ」などと発言したことについて、新法が定めた「差別的言動」に当たる不法行為だと位置づけた。憲法が保障する「集会や表現の自由」に照らしても、差別的言動は在日コリアンの名誉を傷つけ、侮辱するものだとして、「集会や表現の自由の保障の範囲外であることは明らかだ」と述べた。

 そのうえで、ヘイトスピーチによって、法人が近隣で運営する保育所や児童館、介護施設などに「著しい損害が生じる現実的な危険性がある」と指摘。ヘイトスピーチを事前に差し止める必要性が極めて高いと結論づけた。

 この団体が5日に予定しているデモをめぐっては、主催者が申請した同市川崎区の公園の使用許可について、川崎市が5月30日付で、「不当な差別的言動を行う恐れがある」として不許可を決定。主催者は1日、同市中原区に場所を変えて実施するため、神奈川県警に道路使用許可を申請した。県警は許可するかを検討しており、許可されればデモが実施される可能性がある。(河井健)

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