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 福岡地裁小倉支部であった殺人未遂事件の裁判員裁判をめぐり、被告の指定暴力団工藤会系組幹部(40)の知人とみられる男が複数の裁判員に声をかけていた問題で、地裁支部が裁判員4人から辞任の申し出を受け、7日付で解任の手続きをとったことがわかった。

 地裁支部や被告側弁護人によると、4人から辞任の申し出があり、地裁支部が解任を認めたという。地裁支部は4人について、声をかけられた裁判員かどうか明らかにしていない。今後、裁判員を新たに選任して審理をし直すか、裁判員を除外して裁判官だけで判決を出すか判断する見通し。

 裁判員法は、裁判員が職務を行うことが困難な場合、辞任を申し立てられると定めている。解任で裁判員6人のうち4人が欠けることになり、補充裁判員2人を含めても補えない。司法関係者は「新たに裁判員を選任しても審理を見ておらず心証も分からない。裁判をやり直すことになるのではないか」とみる。

 問題となったのは、北九州市で昨年、知人を刺したとして殺人未遂罪に問われた組幹部の裁判員裁判。5月12日に結審し、16日に判決が言い渡される予定だった。被告の知人とみられる男が地裁支部近くで、審理を終えた複数の裁判員に「よろしく頼みます」といった趣旨の言葉をかけたため、地裁支部は判決期日を取り消す決定をしていた。