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 英国の欧州連合(EU)からの離脱を問う国民投票を23日に控え、世界の金融市場が混乱している。16日の東京金融市場では円高と株安が進み、円相場は一時1ドル=103円56銭と2014年8月末以来、約1年10カ月ぶりの円高水準をつけた。日経平均株価は一時500円を超えて下落した。

 6月に入り英国の国民投票をめぐる世論調査で離脱支持派が残留派を上回る結果も出てきたことで、投資家の間にリスクを避けようという動きが強まり、世界的に株安が進んだ。比較的安全な資産とされる日米独などの国債に資金が集まり、世界的に長期金利は低下した。満期10年の日本国債の流通利回りは16日にマイナス0・2%台をつけ、5営業日連続で過去最低を記録、14日に初めて利回りがマイナスに転じたドイツ国債も16日に過去最低を記録した。

 さらに、米国が15日に英国のEU離脱への警戒などから利上げを見送り、日本銀行は16日に現状維持を決めたことで、ドルを売って円を買う動きが強まり、円高が一気に進んだ。急速な円高で、輸出企業を中心に売り注文が膨らみ日経平均は前日より485円下落して取引を終えた。

 円相場は1日で2円以上円高ドル安に振れた。英国のEU離脱問題が世界市場で意識され始めた6月以降、約2週間で6円以上の円高だ。ユーロやポンドは急落して円が値上がりし、16日のニューヨーク外国為替市場では一時1ユーロ=115円台半ば、1ポンド=145円台前半とそれぞれ3年以上ぶりの円高水準となった。

 菅義偉官房長官は16日の記者会見で、「一方向に偏った急激で投機的な動きで極めて憂慮している」と述べた。外資系証券アナリストは「実際に離脱が決まれば、一段と円高株安が進み、金融市場はさらに混乱するだろう」と話す。(真海喬生)

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