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 米海軍が2隻の空母を同時にフィリピン沖に投入したことが分かった。第7艦隊司令部が18日、明らかにした。この地域での二つの空母艦隊の同時展開は2014年以来で、南シナ海の軍事拠点化を進める中国に圧力をかける意図があるとみられる。

 2隻は原子力空母ジョン・C・ステニスと、横須賀基地に拠点を置く原子力空母ロナルド・レーガン。ステニスは米西海岸に拠点があるが、今年2月から東アジアに投入され、南シナ海で活動を展開している。同司令部は派遣の目的について「アジア太平洋地域における係争の平和的解決や円滑な法手続きのほか、航行や飛行の自由を維持するため」としている。

 中国は南シナ海で岩礁を埋め立てるなど、軍事拠点化を進めている。フィリピンが中国の動きを「国際法違反」だとして常設仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)に訴え、近く判決が出る見通しだが、中国は受け入れを拒否する構えだ。

 米軍は「地域の安定のために最強の軍事力を投入する」(カーター国防長官)としており、中国がさらなる埋め立てや軍事行動をしないように牽制(けんせい)する狙いがあるとみられる。

 空母2隻の同時展開と合わせ、米海軍は今月からフィリピン・ルソン島のクラーク空軍基地に、敵のレーダーを妨害する機能を持つ電子戦機4機を配備した。中国が造成した人工島に設置を進めているとみられるレーダーに対応する狙いがあるとみられる。(ワシントン=峯村健司)