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 第24回参議院選挙は22日公示された。経済政策「アベノミクス」や安全保障関連法の是非などをめぐり、与野党は論戦を始めた。憲法改正の国会発議に必要な3分の2の勢力が形成されるかどうかも焦点となる。第2次安倍政権発足から3年半の「安倍政治」の評価が問われる。

 選挙区(改選数73)225人、比例区(改選数48)164人の計389人が立候補を届け出た。期日前投票は23日から始まり、7月10日に投票、即日開票される。今回の参院選から、国政選では初めて18歳以上が投票できるようになる。また、県境をまたいだ合区も初めて導入される。

 自民党は、政権に復帰した2012年末の衆院選から国政選のたびに経済再生を前面に掲げており、今回もアベノミクスの成果を訴える。安倍晋三首相(自民党総裁)は22日午前、地震で被災した熊本市の熊本城内で第一声を上げた。同日午後には同じく被災地の福島県に入り、復興の実績をアピールした。

 首相は同県郡山市の街頭演説で「参院選の争点は経済政策だ」と指摘。「有効求人倍率は24年ぶりの高い水準だ。アベノミクスをやめてしまえば、4年前に逆戻りだ」と強調した。公明党の山口那津男代表は東京都杉並区の演説で「この3年間、政治を前へ進め、雇用が改善した。賃金が上がるところが出てきた」と政策の継続を求めた。

 一方、民進党の岡田克也代表は甲府市の演説で「アベノミクスはすでに限界にぶち当たっている」と批判。その後、記者団に「経済成長がすべてみたいな形で格差が広がり、生活が壊されている。その流れを本当に変えないとまずいことになる」と訴えた。

 民進、共産、社民、生活の党と山本太郎となかまたちの野党4党は今回、32の1人区すべてで候補者を一本化した。安保法廃止のほか、自公両党に早期の憲法改正に前向きなおおさか維新の会と日本のこころを大切にする党を合わせた「改憲4党」による3分の2議席の獲得阻止を掲げる。憲法改正を積極的に語ろうとしない首相に対して、野党4党は正面から憲法論争を挑んでいる。

 共産党の志位和夫委員長はこの日、東京・JR新宿駅前で「野党は安保法制を廃止し、立憲主義を取り戻す大義のもとに結束している。自民党への1票は、9条を壊す1票になる」と強調した。

 参院選の目標ラインについて、首相は「与党で改選議席の過半数(61議席)」を掲げ、下回った場合は「責任を伴うのは当然」とする。3年前の参院選では自公で76議席を得た。民進党の岡田氏は、与党の改選過半数阻止に言及した上で「この選挙にすべての責任を負う」と話している。