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 英国が欧州連合(EU)からの離脱を決めた。EUとの関係は今後どうなるのか、背景には何があるのか。そして日本にはどんな影響がありうるのか。識者に聞いた。

■みずほ銀行・唐鎌大輔氏

 注目すべきは英国がEUに離脱を通知し、実際に離れるまでの2年間だ。英国はこの間、EUとの関係を再構築する。離脱派はこれまでのEU域内と同じような経済活動ができる自由貿易協定(FTA)を結べるとの楽観論に立つ。だが、EUはこんな都合の良い協定を受けないだろう。英国に甘い顔をすれば、第2、第3の離脱国を生みかねないからだ。

 そうなると、英国とEUの貿易では、これまでかからなかった関税がかかるようになる。例えば、英国の工場で部品を作って中東欧で組み立てるようなサプライチェーンを、自動車メーカーは維持できなくなる。英国から工場が消え、職も失われる。日本企業をはじめ、製造業は戦略の再考を迫られるだろう。

 金融も同じだ。金融機関はこれまで、EU域内での営業許可を、本拠を置く英国で取って欧州大陸で商売するケースが多かった。だが、英国経由の免許はなくなる。ロンドンの金融街シティーの機能はフランクフルトやパリに移る可能性が出て、また職は失われる。労働者が減れば家もいらなくなる。不動産価格も下がり、経済的利点はない。

 一方、EUにとって英国を失う影響はそう大きくはない。離脱が決まっても、ユーロがドルに対して大きく値を動かさなかったのが証拠だ。英国はこれまでEUがとる政策に特例を求め続け、EUは都度それに応じてきた。英国の離脱はむしろ、皮肉にもEUの結束を高める効果がある。(聞き手・福田直之)

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