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 英国の欧州連合(EU)からの離脱決定を受け、前週末に大幅安となった東京株式市場で、日経平均株価は反発し、1万5000円台を回復した。27日午後1時時点の日経平均は、前週末終値より285円41銭高い1万5237円43銭。東京証券取引所第1部全体の値動きを示すTOPIX(東証株価指数)は、同15・67ポイント高い1220・15。日経平均の午前の終値は、前週末より207円22銭(1・39%)高い1万5159円24銭。TOPIXは、同11・10ポイント(0・92%)高い1215・58。出来高は11億株。前週末は世界同時株安の展開となったが、ひとまず落ち着きを取り戻した形だ。

 政府と日本銀行は同日朝、首相官邸で緊急会合を開き、市場の安定化に向けた対応を協議した。会合には、安倍晋三首相と菅義偉官房長官、麻生太郎財務相、日本銀行の中曽宏副総裁らが出席。安倍首相は会合で「金融市場にはまだ不透明感、リスク懸念が残っている」と指摘し、麻生氏に対し、日本銀行と連携して為替市場を含む金融市場の動きにこれまで以上に注意を払うよう求めた。また、「他のG7(主要7カ国)諸国と緊密に協議し、経済・金融面での必要な対応を機動的にとって頂きたい」と指示した。

 日銀に対しては、G7諸国の中央銀行と連携して市場の流動性を確保し、英国に進出する日本企業の資金繰りなどに支障が出ないよう対応するよう求めた。

 こうした当局の対応も好感され、日経平均は一時、前週末終値より310円超値上がりした。前週末に株価が大幅に下落した反動で、割安になった株を買う動きが優勢になっており、景気動向に左右されにくい医薬品や食料品などの銘柄が買われている。

 ただ、「離脱ショック」で日経平均が前週末に1286円下落したのと比べると、上値を追いかける勢いは乏しい。投資家の警戒感は当分続くとみられ、「リスクを避ける売り注文も少なくない。値上がり幅は限定的だ」(三井住友アセットマネジメントの石山仁氏)という。

 東京外国為替市場の円相場は、午後1時時点の対ドルが前週末24日午後5時時点より1円17銭円高ドル安の1ドル=101円88~89銭。対ユーロは2円65銭円高ユーロ安の1ユーロ=112円36~40銭だった。

 週末の海外市場では、比較的安全とされる円を買う動きが続いたが、リスク回避の動きは週明けまでに一服。円を売ってドルを買い戻す動きも出ている。ただ、欧州経済の先行きの不透明感から、ユーロはドルや円に対し続落している。

 28、29日にEU首脳会議を控え、「議論の行方を見極める動きもあり、内容次第で大きく振れる可能性がある」(三井住友信託銀行の瀬良礼子氏)との見方が出ている。一方、長期金利の指標となる満期10年の新発国債の流通利回りは一時マイナス0・215%をつけ、24日に更新した過去最低水準に並んだ。(下山祐治、藤田知也)

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