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 小池氏は都政の様々な課題に直面する。有権者が望むこととは。

 2歳の娘がいる大田区の自営業、渡辺麻奈美さん(27)は昨年、地元の保育園情報を交換するフェイスブックのコミュニティーを作った。登録者は千人近い。多くの親が情報がなく、孤立していると感じる。「ニーズは一人一人違う。保育園が足りないから増やそう、というだけではなく、子育てに何が必要なのかを議論してほしい」

 娘は昨年から認可保育園に通うが、今年は両親がフルタイムの共働きでも入れなかったケースも多い。「数は増やしてほしいけど、保育士の数や面積の規制緩和はせず、保育士の待遇改善をしてほしい。行政が質を点検できるような仕組みも必要」

 高齢化が進み、孤独死が相次ぐ新宿区の都営アパート「戸山団地」。住人の本庄有由さん(78)は2007年に住民同士の見守り組織を設立したが、4年前に心臓病で倒れた。ほかのメンバーも亡くなったり、病気になったりで活動の継続は難しくなった。

 都内の特別養護老人ホームの待機人数は4万人を超えるが、今回の都知事選でも活発な論戦があったとは思えない。「老朽化した都営住宅の建て替えの際、一角を介護施設に活用してはどうか。新知事には色々なアイデアを試してほしい」

 葛飾区の町会で防災に取り組む歯科技工士、竹本利昭さん(49)は「新知事には地域の小規模なコミュニティー活動を充実させることに協力してほしい」と話す。区のハザードマップでは荒川が大雨で洪水になれば、周辺は水浸しになる。町会は自前で5人乗りのゴムボートを2艇購入して備える。

 しかし、住民だけではまかなえない。そこで、昨夏に消火訓練に使う機材を買うための助成金を都に申請したが、交付は数カ月後だった。「災害で命を失えば全てが水の泡。防災は待ったなしの構えで取り組んでほしい」と訴える。(仲村和代、中村真理、小川崇)