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 中国の王毅(ワンイー)外相は7日、北京を訪問中の潘基文(パンギムン)・国連事務総長と会談後に共同で記者会見し、12日に常設仲裁裁判所が判決を出す南シナ海問題をめぐる国際裁判について、「平和的な紛争の解決に不利になるだけでなく、情勢の緊張をより激化させることになる」と、提訴したフィリピンを念頭に強く牽制(けんせい)した。

 王氏はフィリピンについて「(中国との)対話を拒み、当事国の同意を得ずに一方的に強制的な仲裁手段を推し進めたことは法治の精神に違反するものであり、(国連)海洋法条約の理念をねじ曲げた」とも非難。判決を「受け入れない」とする中国側の立場の正当性を主張した。

 潘氏は「国連事務総長として仲裁判決のコメントは控えたい」とし、「私も王氏に話したが、争いが平和的に解決できるよう、情勢の悪化または誤解がないように希望する」と述べるにとどめた。

 両氏によると、会談では朝鮮半島情勢についても協議。潘氏は会見で、最近の北朝鮮の核実験や弾道ミサイルの発射実験を受けた国連の対応で「中国が重要な役割を果たした」と評価。「国連の対北制裁決議は全面的に履行されなければならない」とする一方、「韓国、中国、米国など関係国は(北朝鮮の)非核化に向けた対話を再開させる方法を見つける努力をもっとしなければならない」とも述べ、情勢のさらなる悪化を避け、北朝鮮を対話に戻すことが重要との認識を示した。潘氏は習近平(シーチンピン)国家主席とも会談した。(北京=倉重奈苗)

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