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 福岡市にある指定暴力団山口組系の組事務所について、福岡県暴力追放運動推進センターは近く、周辺住民に代わって使用差し止めを求める仮処分を福岡地裁に申し立てる。2013年施行の改正暴力団対策法に基づく措置で、認められれば九州で初。

 対象は、福岡市中央区春吉2丁目にある山口組の2次団体・一道会の事務所。1月に火炎瓶が投げ込まれる事件があり、山口組から分裂した指定暴力団神戸山口組系組幹部らが起訴され、一部は有罪判決を受けた。仮処分が認められると事務所は使えなくなる。

 代理訴訟は、国家公安委員会から「適格団体」と認められた暴追センターが、住民の委託を受けて使用差し止め請求訴訟の原告になる制度。暴力団に向き合う住民の不安を和らげ、提訴しやすくする狙いがある。広島、埼玉両県で暴追センターが提訴した例があり、いずれも暴力団側が自主的に立ち退いた。

 市街地にある一道会の事務所をめぐっては、住民らが撤去を求める暴追パレードなどを開いてきた。火炎瓶事件を機に、住民と県警、暴追センターは「住民の平穏に暮らす人格権を事務所が侵害している」として提訴に向け協議していた。