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 31日投開票の東京都知事選で、最後の日曜日となる24日、主要候補は都内各地の街頭で支持を訴えた。演説内容にも10日前の告示日とは変化が見られ、終盤戦に向けて各陣営はそれぞれの戦略を練っている。

 鳥越俊太郎氏(76)はこの日、多くの人でにぎわいを見せる都心の銀座4丁目の交差点で最初の街頭演説をした。告示2日前に立候補を表明した鳥越氏は「最初は『政策がない』とも言われたが、今は都が抱える問題をわかっている」と自信をみせた。

 序盤戦では父親や自身のエピソードを交えた演説が多かったが、ジャーナリストの経験を生かして選挙期間中に介護施設や保育施設を取材し、現場の声を交えながら福祉充実の訴えに力を入れた。また、第一声では言及しなかった護憲や脱原発、東京都の非核都市宣言など、野党支持者を意識した新たな主張も加えた。

 陣営関係者は「鳥越さんの主張に共感する市民団体や勝手連など支援の手を挙げてくれる人は増えている」と話す。終盤戦は、街頭演説の回数を増やし、無党派層へのさらなる浸透をはかる方針という。

 増田寛也氏(64)は八王子市の高尾山口駅から活動をスタート。多摩地区を東に移動しながら街頭演説を繰り返した。

 午後3時前、調布駅前では丸川珠代環境相や自民・公明の地元議員が応援に駆けつけた。増田氏は「都政が混乱している今、議会解散で騒動を引き起こしては、みなさんの生活が守れない」と小池百合子氏(64)の掲げる「冒頭解散」を批判。「行政が動き出すツボがある。そのツボを把握してきちんと押す」と岩手県知事や総務相を務めた行政経験をアピールした。

 当初、知名度で出遅れた増田氏の陣営関係者は「明日、選挙があるなら勝てないかもしれないが、まだ1週間ある。逆転できる」と話す。今後は選挙はがきの送付などを通じて支持者層を固めるほか、地方議員らが街頭での活動をさらに増やし、保守寄りの無党派層の支持拡大を目指す。

 政党の支援を受けない小池氏は、日本橋や新宿、渋谷など都心部を回った。新宿駅前での演説会には河村たかし・名古屋市長も応援に駆けつけた。

 約21分間の演説の半分を、環境相として定着させた「クールビズ」の実績など自己PRにあてた。政党推薦を受ける他候補を意識し、「(知事は)政党や組織が決めるのではない」と訴えた。

 また、東京五輪・パラリンピック予算の算出経緯が不明確とし、告示日の第一声よりも時間を割いて「都政の透明化」を強調。待機児童の解消や保育士・介護職員の待遇改善に空き家を活用する考えを示して、福祉政策も強調した。

 陣営担当者は「動員はかけていないのに街頭演説に来る人が増えている」と手応えを感じている。今後、未訪問の地域にも出向き、街頭演説や歩行遊説で地道に支持を訴えるという。