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 突然破裂して死に至ることもある腹部大動脈瘤(りゅう)が破裂する原因をラットで明らかにしたと、近畿大などの研究チームが8日、英科学誌サイエンティフィック・リポーツに発表した。破裂の予測につながる可能性があるという。

 大動脈瘤は動脈の壁の一部が異常に大きくなった状態。2015年には年間1万6千人以上が亡くなり、日本人の死因の9位。破裂まで症状がないことが多く、なぜ突然破裂するのかは不明だった。

 財満(ざいま)信宏准教授らは、ラットの腹部の動脈を人工的に大動脈瘤と同じような状態にして、血管を詳しく調べた。血管の壁の外側で脂肪細胞が増えており、その細胞が免疫細胞を呼び寄せていた。そして、免疫細胞が出す酵素が血管の壁の強度を保つ繊維を壊すことが分かった。血管内の圧力に耐えられなくなった結果、破裂するとみられる。

 大動脈瘤のような状態のラットが魚油を食べると、中性脂肪の一種を食べた同様の状態のラットに比べ、破裂のリスクが下がることも分かった。財満さんは「食事による予防法の発見にも力を入れたい」と話している。(合田禄)