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【2012年9月1日朝刊 週末be・b04】

 私たちの暮らしは数万キロ上空の人工衛星群とつながっている。全地球測位システム(GPS)を利用したカーナビやスマホの道案内など今や生活に欠かせない「位置情報サービス」。それをさらに進化させる試みが各地で行われている。キーワードは「高精度」「屋内」だ。

 ●農業・観光・防災に応用

 アンテナを搭載した無人トラクターが、札幌市にある実習農場内の走路を直進、畑の端で90度回頭する。北海道大農学部で、日本が一昨年打ち上げた人工衛星「みちびき」を利用した誘導実験が進められている。

 「みちびき」はGPSと連携してより精密な測位を行う、独自技術による「準天頂衛星システム」(QZSS)の初号機だ。GPS衛星の1基として機能すると共に、測位精度を高める信号も発信。日本上空の高い角度に約8時間とどまり、ビルや山に電波を遮られにくい。10メートル以上の誤差が出るGPSに対し、QZSSは1メートル以下~数センチという。

 これに着目したのが、かねてロボット農業の研究を進めてきた北大大学院の野口伸教授。センチ単位で農機を制御すれば、農薬や肥料を必要な幅だけ散布するなど人間にはできない精密農業が可能だ。QZSSが本格運用されれば24時間機械を動かせる。「地球にやさしい農業、食料自給率向上、後継者不足など様々な問題を解決できる」と意気込む。

 観光への応用を提案するのは金沢工業大大学院の徳永光晴教授(環境土木工学)。2014年度に北陸新幹線が金沢まで延びるのを機に、個人旅行者が増えるのを見越し「マイナーな名所の魅力を伝える」工夫を考案中だ。

 03年のイグノーベル賞受賞で話題になった兼六園の「ハトが止まらない日本武尊(やまとたけるのみこと)像」、げたの雪落としのため武家屋敷の前に置かれ長年の間にへこんだ「がっぽ石」。点在する小規模だが味のある観光名所への誘導、解説をスマホのアプリで実現する。「アナログな街の魅力をデジタルに重ねたい」と言う。

 公共の安全用途にも活躍が期待…

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