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【2010年9月12日朝刊 1総合】

 全地球測位システム(GPS)の精度向上をめざす準天頂衛星「みちびき」を載せた大型ロケットH2A18号機が、11日午後8時17分、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。約28分後、みちびきを高度約270キロで正常に分離し、地球を回る軌道への投入に成功した。H2Aの打ち上げ成功は12回連続、通算で17回。

 みちびきは、縦横約3メートル、高さ約6メートルの箱形で重さ約4トン。日本のほぼ真上の空(準天頂)を通る軌道からGPSを補う信号を送り、山間部やビルの谷間などでも精度よく利用できるようにする準天頂衛星システムの1号機。宇宙航空研究開発機構によると、正確な軌道への投入と太陽電池パネルの展開が確認された。

 みちびきは今後、地球を回りながらエンジン噴射を繰り返し、約2週間かけて平均高度3万6千キロの所定の軌道へ移る。順調にいけば年末ごろから測量やカーナビなどの実証試験が始まる。地上設備や打ち上げ費用を含む総開発費は約735億円。文部科学、国土交通、総務、経済産業の4省で開発した。

 準天頂衛星システムは、米国が運用するGPSの機能を補完するために日本が開発している。現在10メートル程度あるGPSの誤差を1メートル以下にする狙いもあり、交通、観光、防災などさまざまな分野での活用が期待されている。ただ、衛星1機が日本上空にとどまれるのは1日8時間で、24時間態勢の運用には最低3機が必要。(安田朋起)

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