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 「人助けがしたい」と強く願った男が空回りの果てに行き着いたのは、殺人の罪だった。大学の再受験をめざしていた恋人を手にかけた男が、法廷で語った言い分とは。

 2016年6月20日、東京地裁725号法廷で開かれた裁判員裁判の初公判。被告の男(26)は黒いスーツに青ネクタイ姿で法廷に立ち、緊張した面持ちで起訴内容を認めた。

 被告「間違いありません」

 起訴状によると、被告は昨年2月14日、東京都内の自宅で交際していた女性(当時24)の首を絞めて殺害したとされる。

 被告はなぜ恋人を殺してしまったのか。冒頭陳述や被告人質問などから、事件の経緯をたどる。

 被告は福島県出身。きょうだいと共に両親に育てられた。法廷で被告は、幼い時から抱えていた悩みを明かした。

 被告「6歳ごろからきつ音の症状があり、まわりの友達とうまくつきあいができませんでした」

 言葉が出にくかったり、同じ音を繰り返したりするきつ音。母親は法廷で「被告が小学生の時に病院に行ったが、問題はないと言われた」と証言したが、被告にとっては大きな問題だったという。

 被告「中学3年の壮行会で試合への抱負を述べる時、きつ音のせいではじめから最後までうまくしゃべれなかった。人生で一番の失敗。悔しくて苦しかった」

 被告は「きつ音による負の印象を払拭(ふっしょく)したい」と高校時代は東大を目指して受験勉強に打ち込んだという。希望はかなわず、浪人して大学進学をめざしたが、断念。アルバイトなどの後、2014年、地元・福島を離れて上京した。

 弁護人「東京でどんな仕事をしたかったのですか」

 被告「人の相談を聞いて、悩みを解決する仕事です」

 弁護人「その仕事とは」

 被告「探偵です」

 契約社員やアルバイトなどで収…

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