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 富士フイルム(東京都港区)が、自社のスキンケア化粧品の特許を侵害されたとして、化粧品大手ディーエイチシー(DHC、同区)の化粧品2種の製造・販売の差し止めと、1億円の損害賠償を求めた訴訟の判決が30日、東京地裁であった。長谷川浩二裁判長は、富士フイルムの特許は成立しないとして、請求を棄却した。

 判決などによると、富士フイルムは、シミやしわの原因を取り除く成分を化粧品に安定的に混ぜる製造技術の特許を2012年に取得。「アスタリフト」のシリーズ名で複数の商品を販売している。DHCが14年から販売する「アスタジェル」など2商品について、特許侵害を訴えていた。

 判決は、この特許について、「出願前に公開されている別の化粧品の成分リストから容易に発明ができるもので、特許無効審判で無効にされるべきだ」と判断した。

 DHCは15年2月、この特許を無効にするよう求める審判を申し立てたが、特許庁は今年3月、「特許は有効」としており、特許庁と地裁で判断が分かれた。DHCは現在、特許庁の判断の取り消しを求めて知財高裁で争っている。

 この日の判決について、富士フイルムは「判決の詳細を確認の上、速やかに控訴する」、DHCは「当社の主張が認められ、大変満足している」との談話を出した。