横浜市と東京都町田市にまたがる「こどもの国」。約100ヘクタールの敷地にはコナラやクヌギの雑木林が広がり、家族連れらの憩いの場として知られます。実は、ここは皇室とのゆかりが深く、天皇、皇后両陛下や皇族方が何度も足を運んできました。昨年5月に開園50周年を迎えたのを機に発行された「こどもの国50年史」の中から、皇室の方々の印象的なエピソードを紹介します。

 こどもの国は、1959年の両陛下のご結婚にあたり、国民から寄せられたお祝い金をもとに作られました。同年3月24日の朝日新聞に「皇太子さまと美智子さん お二人の願い “お祝い品を頂くより 子供の施設でも“」という見出しの記事が載りました。

 記事によると、「お二人(=両陛下)は『結婚準備の費用を節約して、なにか貧しい人のためにしてあげられたらいいけど』とよく話されていた」そうです。寄せられたお祝いの手紙には貧しさを訴えるものも含まれ、両陛下で相談された結果、「子供のためになる施設がいいのではないか」と意見が一致した、といいます。この記事がきっかけになり、厚生省(当時)などの動きが進むことになったわけです。

 記念誌によると、両陛下が初めてこどもの国を訪れたのは、着工から間もない62年4月30日。小型四輪駆動車で施設内を視察。自然環境の美しさに「思ったより立派なものになりそうだ」と喜ばれたそうです。また、「牧場をつくってはどうか」「子供のための図書館がつくれるのでは」などと様々な提案をされたといいます。

 62年12月、お住まいの東宮…

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