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 選挙権年齢が「18歳以上」に引き下げられた7月の参院選で、18歳の投票率が高かった横浜市青葉区の県立高校3校に対し、神奈川県警青葉署が「特別な取り組みをしたのか」と問い合わせていたことが、県警と県教育委員会への取材でわかった。弁護士約130人が参加する自由法曹団神奈川支部は、「教育内容への不当な干渉」などと抗議する声明を出した。

 総務省が各地で18~19歳の投票率を調べた結果、同区の1投票所では18歳の投票率が73・49%で、全国平均の51・17%を大きく上回った。青葉署によると、この情報を受け、高橋幸治署長が生活安全課所属の署員に理由を聞き取るよう指示。署員は3校に電話で「学校で取り組んだ啓蒙(けいもう)活動があれば教えてほしい」などと依頼し、学校側は「県全体で取り組む模擬投票などの主権者教育をした」などと答えたという。

 自由法曹団神奈川支部は9日に出した声明で、同署の対応を「警察権の乱用」と批判。「選挙違反の取り締まり権限を有する警察」による問い合わせは、主権者教育を行う教員に著しい萎縮効果を与えることになると指摘した。

 これに対し同署の蛭田正志副署長は「管内の一つのトピックとして任意で聞いた。警察権の乱用にはあたらないと考えている」と話した。県教委高校教育課の岡野親(ちかし)課長は「現場が圧力などを感じることはなかった。青少年の健全育成のための一般的な情報収集と受け止めている。主権者教育は今まで通り進める」としている。