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 名古屋大学などの国際研究チームは、糖尿病の治療薬「メトホルミン」が作用するたんぱく質を見つけたと発表した。薬の改良につながるという。薬の作用を細胞レベルで明らかにしたのは初めてで、研究成果が米科学誌に掲載された。

 メトホルミンは主に肝臓や筋肉で働く。血糖値を下げる効果があることは分かっていたが、細胞のどのたんぱく質に作用しているのかは明らかになっていなかった。

 名大のユ・ヨンジェ特任准教授らのチームによると、このたんぱく質は「NHE」。細胞の中に物質を取り込んだり、外に出したりする運び役にくっついている。pHをコントロールして物質を運ぶ速度などを微調整しているという。

 ユ特任准教授は「メトホルミンは、NHEを介して糖尿病で弱った細胞内の物質の輸送を強化しているのではないか」と話す。

 ユ特任准教授らは、一世代が短く遺伝子の役割を確かめやすい線虫を使って実験。線虫の遺伝子変異を起こして調べたところ、NHEを作れなくなった線虫にはメトホルミンが効かないことを発見。遺伝子を組み換えてNHEを作れなくしたショウジョウバエも、同じように効かないことを調べ、メトホルミンがNHEに作用していると結論づけた。

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(月舘彩子)