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 5年前の東京電力福島第一原発事故の原因がいまだに特定できていないのに、原発の再稼働を進めていいのか――。元四国電力社員の松野元さんは、このほど出版した「推論 トリプルメルトダウン」(創英社/三省堂書店)で、事故原因をめぐる数々の疑問から警鐘を鳴らす。本の副題は「原子炉主任技術者が福島第一原発の事故原因を探る」。原子力防災の専門家として、3基(トリプル)の原子炉がメルトダウン(炉心溶融)する中で、なぜ緊急炉心冷却システム(ECCS)を起動しなかったのかを追究している。そうした作業から何が見えてきたのか。松野さんに聞いた。

◆元四国電力社員・松野元さんに聞く

■使われなかった「伝家の宝刀」

――原子力防災の専門家からしても、再稼働は危ういと?

 「私は、あと数十年、再稼働を認めることはないだろうと考えていました。なぜなら、福島第一原発事故の原因が特定され、それを踏まえた対策が取られて初めて再稼働できると思っていたからです。でなければ、次の事故を防げません。なのに、そうした作業をなおざりにしたまま、再稼働の動きが速まっています。ブレーキのないバスが走り出してしまったような感覚です。これではいけない、と思ったことが、この本の執筆動機です」

 「とくに国会や政府の事故調査委員会の報告書は、なぜ事故にいたったのか、なぜ事故が拡大したのか、肝心のプロセス(過程)の解明が不十分でした。それは私のような専門家が、疑問を持って関係者に聞いていないからです。そうした面からも、まずいと思ったのです」

 「ところが、調べ始めて驚いた…

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