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■神戸女学院大「K.C.Press」

 キャンパスの一角から、迫力のある弦の響きが聞こえてくる。今年で創部10年目となる神戸女学院大津軽三味線部の練習だ。

 部員は1年生から4年生まで計8人。週に2、3回、授業の合間などに集まって練習する。楽器の持ち方や姿勢、楽譜を見るだけでは分かりづらいリズムやアレンジなど、先輩が後輩に弾いてみせながら手ほどきをする。

 入部するまで全員が未経験だった。岡琴音さん(22)=文学部4年=は「何か新しいことを始めたいと入部した。初めて演奏を聴いた時は、音の迫力に驚いた」と振り返る。上級生を手本に弾き方を覚えるうち、今では伝統曲からJポップまで様々なジャンルをこなせるようになった。

 創部は2007年。当時1年生だった静山流師範の高橋静萠(せいほう)さん(28)が友達に声をかけて立ち上げた。演奏法を一から教えて舞台に上がれるまでにリードし、今も月2回、指導に母校を訪れている。

 現在、部員たちは11月にある「全国津軽三味線コンクール大阪大会」に向けて練習に励んでいる。高橋さんらを加えた10人超のチーム「静の会」として出場し、民謡「津軽じょんから節」をベースにしたオリジナル曲「暁」を演奏する予定だ。昨年は4位だったが、今年は3位以内に入賞することを目標にしている。

 老人ホームや小学校からの演奏依頼も多くなった。「さくらさくら」や「上を向いて歩こう」などを演奏すると、お年寄りらが一緒に歌ってくれることがある。部員たちは「『ありがとう』と言ってもらえることがうれしい」と笑顔を見せる。

 学生記者の私も実際に弾かせてもらった。椅子に座り、太ももの上に胴(四角い部分)を置く。右手に撥(ばち)、左手に棹(さお)(細い部分)を持ってみると、重さはそれほど感じないが、バランスをとるのが難しい。左手を上下に動かしながら音階を調節するのだが、なかなかうまく動かせない。

 真剣な練習の後はお菓子を持ち寄っておしゃべりを楽しむなど、メリハリをつけて活動している津軽三味線部。10年目の節目に、岡さんは「先輩方から受け継いできた部なので、私たちが卒業してからも、いつまでも活動を続けてほしい。社会人になっても、機会があれば津軽三味線を弾きたい」と目を輝かせる。

 これからも世代を超え、迫力のある音色を人々に届けていくだろう。

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 wktk(ワクテカ)は「ワクワクテカテカ」の略で、希望や期待を膨らませている様子を表す言葉です。この連載は関西の大学新聞・雑誌の記者が身の回りのニュースを紹介します。ツイッターとフェイスブックでも発信中。https://twitter.com/asahi_wktk別ウインドウで開きます https://www.facebook.com/asahi.wktk別ウインドウで開きます

 企画・構成/朝日新聞大阪本社地域報道部

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