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 横浜市神奈川区の大口病院で、点滴に異物が混入されて入院患者が死亡した事件で、被害者に投与された点滴は栄養剤で、ほかの医療機関でも広く使われていたことが捜査関係者への取材でわかった。ほかの医療機関で被害の報告がないことなどから、神奈川県警は、中毒死を起こした界面活性剤を含む消毒液が院内で点滴に混入された疑いが強いとみている。

 捜査関係者によると、点滴は17日午前、施錠された薬剤部の保管場所から4階のナースステーションに運ばれ、段ボール箱に入った状態で置かれていた。19日午後10時、4階の病室に入院していた八巻信雄さん(88)に投与され、約7時間後に死亡が確認された。

 一方で、中毒死の原因となった殺菌作用が強いタイプの界面活性剤が含まれる消毒液は、4階のナースステーションなど院内各所に置かれていたという。

 施錠できる扉などがないステーションへの出入りは容易で、県警は点滴が投与されるまでの間にステーションで消毒液が混入された疑いが強いとみて調べているが、防犯カメラは設置されていなかった。勤務する看護師への事情聴取を一通り終えたものの、混入につながる証言は得られていないという。

 病院は26日、すべての外来診療を10月1日まで取りやめることを明らかにした。(飯塚直人、照屋健)