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 暮らしに困って自治体の相談窓口を頼った人のうち、3割近くが仕事を持っていることが分かった。昨年4月に始まった生活困窮者自立支援制度に基づく「ワーキング・プア」に関する初めての調査で、厚生労働省が6日に発表した。今後、支援のあり方を検討する参考にする。

 自立支援制度では、生活に困っている人の相談窓口の設置を福祉事務所がある自治体に義務づけている。調査は今年5月に困窮者向けの自治体の相談窓口に初めて訪れた人のうち、生活保護受給者らを除く4426人を対象に実施した。

 その結果、65・9%が「借金や債務があるなど、必要に応じた生活が送れない」とし、29・3%は「貯金はできないが生活は送れる」と回答。「一般の就職をしている」「就労・自立した」と答えた人は27・6%だった。

 意識について尋ねた質問では、自立する意欲が高い人は15・6%に対し、低い人が50・6%。社会参加する意思が強い人は5・7%で、低い人は34・3%だった。自立意欲や自己肯定感、対人関係などで意欲が高い人に限っても、4割以上は貯蓄がなく、4人に1人は借金を抱えていた。

 厚労省の担当者は「相談者が抱える問題は多岐にわたる。支援を充実させるため、制度の課題を洗い出したい」としている。(井上充昌)