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 高速道路を時速110キロで走れるようにする試行が来年度中にも、岩手、静岡両県内で始まる。警察庁が13日、試行区間などを発表した。同庁は、一定の条件を満たす区間では規制速度を最高120キロまで引き上げられるようにすることを決めており、試行結果を踏まえ、規制速度のさらなる引き上げや対象区間の拡大を検討する。

 試行区間は、岩手県の東北道花巻南IC―盛岡南IC間(30・6キロ)と、静岡県の新東名高速道新静岡IC―森掛川IC間(50・5キロ)。両県の公安委員会がこの区間で規制速度を時速100キロから110キロに引き上げる方針を正式に決めた。速度標識の整備などに1年半ほどかかる見込みで、警察庁は準備が整い次第、試行を始める。短くとも1年は続け、季節ごとの路面や事故の状況、実際の走行速度などを分析する。

 規制速度が上がると、安全な車間距離が十分に保たれない▽車両同士の速度差が広がる▽速度違反車両がさらに速度を上げる▽渋滞の最後尾に追突する危険が増す――といった事態が予想され、警察庁は安全確保のため、注意を呼びかけるとともに取り締まりの強化などをする考えだ。

 高速道の規制速度をめぐっては、警察庁が今年3月、専門家らでつくる委員会の提言を受け、車道や路肩が広くカーブや勾配が少ない造りの道路で、事故や渋滞が少ないなどの条件を満たせば、時速120キロまで引き上げられると判断。対象は乗用車やバス、オートバイで、大型の貨物車は時速80キロのまま据え置くとした。岩手県の東北道、静岡県の新東名高速道の2区間計175・3キロの一部でまずは110キロで試行する方針を決め、両県警が詳細な検討を進めていた。(伊藤和也)