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 化学及(および)血清療法研究所(化血研、熊本市)の血液製剤不正製造問題を受け、国内のワクチンと血液製剤の供給体制を見直していた厚生労働省の検討チームの顧問が18日、ワクチンメーカーに業界再編を求め、血液製剤は緊急時に海外委託も認めるなどの提言をまとめた。

 厚労省によると、ワクチンの国内メーカーは6社、血液製剤は3社のみ。有識者による提言は、世界的には統廃合による規模拡大と寡占化が進む中、国内市場は小規模で特定企業・団体に過度に依存し、国際競争力に乏しい、と指摘。質の高いワクチンの安定供給には「統廃合や株式会社などへの組織形態の見直しでコンプライアンス強化を促し、業界再編を推進する」などとした。

 塩崎恭久厚労相は「護送船団方式でやってきた国内市場は統廃合が進まず、脆弱(ぜいじゃく)な供給体制を抱える。国家の安全保障の観点からも、提言の実現に向けて検討を進めていきたい。化血研に対しては、提言を踏まえ、事業譲渡を速やかに実現するように指導を継続していきたい」と述べた。

 化血研は約40年にわたり血液製剤を不正製造、組織的な隠蔽(いんぺい)をし、今年1月に医薬品医療機器法(旧薬事法)に基づき過去最長の110日間の業務停止命令を受けた。その後も、国の承認と一部異なる方法で日本脳炎ワクチンを製造していたとして、10月4日に厚労省から報告命令を受けている。化血研は18日、日本脳炎ワクチンの承認外製造を否定する報告書と弁明書を厚労省に提出したと発表した。(黒田壮吉、竹野内崇宏)