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 国連での制定後初めての「世界津波の日」の5日、県内各地で訓練があり、人々は過去の災害に思いをはせ、将来の地震や津波に備えた。傷病者を助ける医療救護訓練や、自力での避難が難しい高齢者や障害者らの対策も考えた。

■先人に学び、堤防に土 広川

 世界津波の日は、1854年旧暦11月5日の安政南海地震で、広川町の実業家浜口梧陵(ごりょう)が稲わらに火をつけ、暗闇の中、逃げ遅れた住民を避難誘導した「稲むらの火」の逸話にちなむ。

 同町では地震の犠牲者の慰霊と梧陵の功績をたたえる「津浪祭(つなみまつり)」があった。1903年に始まり、今年で114回目。津波から村を守るため梧陵が築いた広村堤防には、地元の小中学生と国連訓練調査研究所(UNITAR)の視察団計約120人が集合。当時住民らが土を持ち寄って堤防を補修したという「土入れ」にちなみ、土をまいて先人に思いをはせた。

 町立耐久中3年の山下あいりさん(15)は、堤防のすり減っている所を直す気持ちで土をまいた。「経験していないので大地震は来ないと思いがち。この機会に非常食や飲み水などの準備をしたい」と話した。

 JR紀勢線での訓練では、町立広小学校の児童ら約100人が湯浅駅から乗車。数分後に地震が発生した想定で、電車が緊急停止した。「地震です。急いで下さい」とJR職員に促された児童らは、避難用はしごを伝い、約400メートル離れた広八幡神社まで足早に避難した。町立広小6年の谷本羽愛(うあ)さん(11)は「はしごが高くて降りるのが怖かった。地震が起こったら、練習通りに焦らず逃げたい」と話した。(森本大貴)

■人工衛星を活用

 防災学習施設「稲むらの火の館」では、内閣府が整備を進める日本版GPS(全地球測位システム)と呼ばれる「準天頂衛星」を防災に活用する実証実験があった。

 先月末から6日に県内で実施中の全国初の大規模な実験の一環。2010年に打ち上げられた人工衛星の1号機「みちびき」から災害情報を音声案内機能を持つ標識に受信させ、避難してきた54人がスマートフォンで安否情報を入力した。

 参加した小川恭右(きょうすけ)さん(78)は初めてスマートフォンを操作。「難しかった。こうして事前に触れられて良かった」と話していた。内閣府宇宙開発戦略推進事務局の担当者は「重要なテーマとして個人情報の厳重な管理がある。命を守るという大切な使命と両立させていく」と述べた。

■医療関係者ら訓練 串…

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