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 9日の東京金融市場は、日本時間同日午前に開票作業が始まった米大統領選の開票速報をにらんで神経質な値動きとなっている。民主党のヒラリー・クリントン氏が優勢との事前予想に反し、共和党のドナルド・トランプ氏が一部の激戦州を制したとの報道を受け、円高・株安が急激に進んだ。対ドル円相場は一時、約1カ月ぶりに1ドル=101円台前半をつけ、日経平均株価は一時1000円超値下がりし、1万7000円を下回った。

 午後1時時点の日経平均は、前日の終値より856円15銭安い1万6315円23銭。東京証券取引所第1部全体の値動きを示すTOPIX(東証株価指数)は同62・72ポイント低い1300・77。午前の終値は、日経平均が同382円48銭(2・23%)安い1万6788円90銭。TOPIXが同30・85ポイント(2・26%)低い1332・64。出来高は15億3千万株。上海などアジアの株式市場も軒並み下落している。

 前日のニューヨーク市場は、クリントン氏優勢との見方からダウ工業株平均が値上がりし、9月下旬以来、約1カ月半ぶりの高値水準をつけた。その流れを引き継いで、日経平均も値上がりして取引が始まったが、一部の激戦州でトランプ氏が優位に立っているとの報道を受けて下落に転じるなど、各州の開票状況が報じられるたびに上げ下げする展開となっている。値動きの幅は1200円を超えた。市場では、6月の英国国民投票で、事前予想と異なる欧州連合(EU)離脱決定の結果が出て日経平均が1日で1200円超下落した記憶も新しく、経済政策が見通しにくいトランプ氏当選への警戒感が根強い。

 東京外国為替市場は、1ドル=105円台前半と、前日夕より80銭ほど円安で取引が始まったが、開票状況の報道をきっかけに一時1ドル=101円台前半まで円高に振れた。午後1時時点の対ドルは、前日午後5時より2円60銭円高ドル安の1ドル=101円81~83銭。対ユーロは、同1円07銭円高ユーロ安の1ユーロ=114円36~37銭。市場では「どちらの候補が勝つか、最終的な結果が出るまでは神経質な相場が続く」(大和証券の亀岡裕次氏)との声が出ている。(竹山栄太郎、畑中徹=ニューヨーク)