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 内戦の引き金となる民衆蜂起が2011年に起きたシリア南部ダラア県。ここではシリア内戦が勃発して以来、アサド政権、欧米などが支援する反体制派、「イスラム国」(IS)などの過激派組織が入り乱れ、絶え間なく戦闘を続けている。

 記者は7日午前、政権が掌握する県都ダラアを情報省職員と訪れた。中心部のバスターミナルに、過激派の支配地域との間を往復する小型バスが相次いで到着していた。

 降りてきたのは病院に通うお年寄り、買い出しに来た主婦、市役所に給与を受け取りに来た公務員ら。みな疲れ切った表情だ。数キロおきに検問があり、約4時間かかったという。内戦前だったら30分~1時間の距離だ。過激派の支配地域では物価が高騰。高給をもらう過激派戦闘員でない限り、県都の市場に買い出しに来ざるを得ないという。

 IS支配地域から来た40代の男性公務員は「戦闘は終わらず、物価高は止まらない。こんな生活が5年以上も続く。ましな給料をもらえるという理由で過激派に入る若者は後を絶たない」と語った。

 そんな内戦にどう影響するのか。米大統領選で共和党のトランプ氏が勝利した。シリアのアサド大統領は沈黙を守っているが、9日に匿名を条件に取材に応じたアサド政権関係者は、「政権幹部らはトランプ氏の勝利を喜んでいる」と話した。

 内戦では30万人以上が死亡している。オバマ米大統領は、「自国民を虐殺したアサド政権に正当性はない」としてアサド政権の退陣を一貫して求めてきた。米国務長官時代に熱心に反体制派支援を訴えたクリントン氏が大統領になれば、経済制裁の強化などは必至だとアサド政権関係者はみていた。

 一方、トランプ氏は10月の候補者討論会で「アサド政権が倒れれば、よりひどい結果になる」「私はアサドは嫌いだが、アサドはISを殺している」と発言した。アサド政権関係者は、政権の存続を容認する考えだと受け止めた。

 さらにトランプ氏が、アサド政権の後ろ盾となっているロシアのプーチン大統領に好意的な発言を繰り返したことも大きい。アサド政権関係者は「オバマ氏と違って、トランプ氏はプーチン氏とうまくやれそうだ。プーチン氏の助言を受け入れ、対ISで米国とロシア、我々で協力することも可能になるかもしれない」と語った。

 一方、市民の反応は複雑だ。米…

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