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 大学退学、親友の死、作家への遠い道……。前年から多難続きだった井伏鱒二が代表作の一つ「山椒魚(さんしょううお)」の原型になる「幽閉」を書いた1923年は、また一つ受難の年でもあった。

 9月に関東大震災が起きた。難を避けようと井伏は帰郷や上京を繰り返す。そして翌24年春からの山口県柳井滞在は、井伏の別の表情を垣間見ることが出来るエピソードを生んだ。

 自叙伝などによると、井伏は大学の友人・田熊文助氏が柳井高等女学校の教師をしていた折、田熊氏が下宿していた割烹(かっぽう)旅館「凌波館(りょうはかん)」の離れに滞在する。その間に田熊氏の教え子の「お露(つゆ)(仮名)」という女子学生を紹介される。

 井伏はすぐに恋をし求婚するが…

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