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 秋田県は15日夜、秋田市の大森山動物園で飼育されていたコクチョウ1羽の死骸から鳥インフルエンザウイルスの簡易検査で陽性反応が出たと発表した。県は16日、動物園や県内の農家で飼育されている鳥類について検査・確認したが、異常はなかった。動物園は16日から臨時休園となった。

 さらに県は16日、感染症を引き起こす可能性が高い「高病原性」かどうか検査をするため、死骸から採取した検体を北海道大に送った。検査には1週間ほどかかる見通し。

 動物園によると、死んだコクチョウは園内の沼に放し飼いにされていたが、沼の護岸工事のため10月19日、他の2羽のコクチョウ、1羽のオオハクチョウとともに園内の病院施設に隔離された。15日午後、飼育員がコクチョウが1羽死んでいるのを発見。残りの3羽に異常はなく、検査したが陰性だった。

 ウイルスの潜伏期間は長くても10日ほどで、隔離される前に感染したとは考えにくいという。病院施設の周辺で死んだ野鳥などは見つかっていない。

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 16日朝、動物園では「園内の安全性が確認されるまで休園します」などと書かれた臨時休園のお知らせが掲示された。開園の午前9時前には、休園を知らずに訪れる来園者への対応に備えながら、職員が正面ゲート付近を掃除していた。

 施設の通用口には石灰がまかれ、出入りする人には靴底の消毒を徹底するなど園内の立ち入りを厳しく制限。この日予定していた市内の幼稚園児ら約20人の団体客など、今月末までの開園期間中に入っていた団体予約計3件、約90人分を断った。能代市から訪れた会社員の男性(26)は「ホームページでは『本日営業』とあったのに」と残念そうに話した。

 動物園ではこの日、鳥類を飼育する全施設約10カ所に薬剤を散布して消毒し、今後、飼育する鳥の全個体に鳥インフルエンザウイルス感染の簡易検査をする。

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 秋田県は16日夕、記者会見を開き、動物園の鳥類について検査、養鶏農家へ確認、園周辺で野鳥の監視をした結果、「いずれも異常はなかった」と発表した。

 県は、動物園で飼育されているニワトリやアヒルなど計117羽から7羽を無作為に抽出して調べたが、すべて陰性だった。養鶏農家やペットとしてニワトリを飼っている世帯など計160戸の鳥類にも異常はないという。

 野鳥の状況を確認するため、動物園から半径10キロ以内にある河川を中心に監視した結果、この日は死骸は見つからなかった。監視は今後も続ける。

 県はホームページで「鳥インフルエンザは通常では人に感染しないと考えられ、過度に心配する必要はない」としながらも、「死んだ野鳥には手を触れないように」と注意を呼びかけている。総合相談窓口は生活衛生課(018・860・1593)。

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