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 昨年4月に戦後最年長41歳で将棋のプロ棋士になった今泉健司四段(43)が、17日の対局に勝ち、「フリークラス」から「順位戦C級2組」への昇級を決めた。10年以内に昇級できないと引退に追い込まれる状態をプロ2年目で脱した。

 今泉四段は、14歳から2度にわたって棋士養成機関「奨励会」に在籍していたが、棋士の資格を得られず2009年に退会した。その後、広島県福山市の介護施設で働きながら、数々のアマチュア大会で全国優勝を果たした。プロ編入試験を受けて合格し、昨年春に念願の棋士になった。

 ただ、試験を経てプロ入りした棋士は、順位戦(名人挑戦権を争うA級を頂点にB級1組、同2組、C級1組、同2組の5階級)の枠外にある「フリークラス」から出発することになっている。10年以内に順位戦以外の棋戦で、規定の成績を挙げてC級2組へ昇らないと引退に追い込まれるという仕組みだ。

 今泉四段はこの日、大阪市福島区の関西将棋会館であった王位戦予選で畠山鎮七段(47)に勝利。「直近30局以上の勝率が6割5分以上」という昇級規定を満たした。来年からC級2組で順位戦を戦う。

 今泉四段は「運がよかった。編入試験の時と同じで自分の力以上のものが働いた。将棋の神様っているんだなと思った」と笑顔を見せた。順位戦参加について「名人をめざせる場所に立てるのがうれしい。可能性のある限りもっと頑張って強くなりたい」と語った。(深松真司)