没後100年の命日を9日に迎える夏目漱石の未発表の漢詩文が見つかった。旧満州へ旅立つ教え子が加工した竹細工を褒めたたえた「賛」。漱石の絵画への画賛は多数あるが、物について書いた賛は珍しい。3日から来年1月22日まで横浜市の神奈川近代文学館で展示される。

 漱石の旧制第一高等学校教員時代の教え子で歌人の佐瀬蘭舟(らんしゅう、本名武雄、1881~1946)が所蔵していたもので、7月、横浜市・神奈川近代文学館に遺族が寄贈した。

 竹の節や根を生かしてエビに見立てた全長26センチの細工「竹根海老(ちくこんえび)」の箱のふた(タテ28・7センチ×ヨコ19・7センチ)に、「竹葉竹根或直或斜 葉化為羽根変為蝦(竹葉竹根、或〈ある〉いは直〈なお〉く或いは斜めなり、葉は化して羽と為〈な〉り、根は変じて蝦〈えび〉と為る) 大正二年二月 漱石題」と墨で書かれ、落款が押されている。

 この箱が収納された外箱ふたに…

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