中東などの産油国でつくる石油輸出国機構(OPEC)は11月30日、ウィーンの本部で開いた総会で、原油生産を減らすことで最終合意した。減産の合意は、2008年12月以来、約8年ぶり。非加盟のロシアも同調する方針で、主要産油国がそろって低迷する原油価格の押し上げを目指す形となる。

 OPEC加盟国は来年1月から6カ月間、加盟国全体の生産量(1日あたり)を3250万バレル程度に抑える。10月の3364万バレルと比べ、約120万バレルの減産になる。国別の減産幅は、OPEC最大の産油国サウジアラビアが48万6千バレル、2位のイラクが21万バレルなど。紛争で生産が減っているナイジェリアやリビアは減産の適用を除外する。

 適用除外を求めていたイランは、約380万バレルの生産上限を受け入れた。10月と比べて9万バレルの増産の余地があるが、核疑惑をめぐる制裁前の水準の400万バレルまで増産する、という従来の方針を事実上取り下げた。インドネシアは減産に加わらず、OPECの加盟を一時停止した。

 OPECの合意を受け、ロシアのノバク・エネルギー相は「来年前半、30万バレルを段階的に削減する用意がある」と表明した。会談後に記者会見したOPECの議長国、カタールのサダ・エネルギー産業相によると、ロシアを含む非加盟国は計60万バレルの減産に応じる意向を示しているという。サダ氏は「市場のバランスを取り、過剰な在庫を減らす手助けになる」と述べた。OPECは監視機関を設けて、減産合意を順守しているかを確認する。市場の状況をみて、来年5月に減産期間をさらに6カ月間延長するかを決めるとしている。

 30日のニューヨーク商業取引所では、OPECの減産合意を受けて原油先物相場が急上昇した。国際指標の「米国産WTI原油」の先物価格は、前日比4・21ドル(9・31%)高い1バレル=49・44ドルと、10月下旬以来、約1カ月ぶりの高値水準をつけた。取引時間中は一時1バレル=49・90ドルまで値上がりし、50ドルの大台に迫る場面があった。(ウィーン=渡辺淳基、寺西和男、モスクワ=中川仁樹

■OPECで合意した減産幅

来年1~6月の生産上限。カッコ内は10月実績からの増減。アンゴラは9月実績からの減産幅

1日あたりの原油生産量。単位は千バレル。

アルジェリア 1039(-50)

アンゴラ 1673(-78)

エクアドル 522(-26)

ガボン 193(-9)

インドネシア 合意不参加

イラン 3797(90)

イラク 4351(-210)

クウェート 2707(-131)

リビア 適用除外

ナイジェリア 適用除外

カタール 618(-30)

サウジアラビア 10058(-486)

アラブ首長国連邦 2874(-139)

ベネズエラ 1972(-95)

OPEC計 32682(-1173)

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