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 思いついた言葉を話す能力を左右するのは、遺伝と周囲の環境の影響が「半々」だとする研究結果を、大阪大のグループがまとめた。成人の双子計40組の脳活動を調べて分析した。

 語彙(ごい)力や流暢(りゅうちょう)な話し方に関わる言語機能は、遺伝と環境が影響することが知られているが、その程度はわかっていなかった。

 平田雅之・臨床神経医工学寄付研究部門教授らは双子に注目した。一卵性の双子は遺伝的に同一、二卵性はきょうだいと同程度似ている。同じ家庭で育った双子を比べれば養育の差が出にくい。

 研究には30~80代で最終学歴まで同じ家庭で育った一卵性の28組、二卵性の12組が参加。画面に次々に表示される名詞を見て、それに関連した動詞を思い浮かべてもらう最中に、言葉を話すときによく働く脳の部位の活動の強さを調べた。双子ごとの強さのばらつき具合などを元に、遺伝と環境の脳活動への影響度を解析すると、それぞれ50・1%、49・9%だった。

 同じ家庭で育った双子で脳の活動の強さが違うのは、成人後の環境の違いも影響していると平田さんはみており、「話す力の伸びしろは成人後も小さくないのではないか」と話す。成果は米科学誌ニューロイメージに掲載された。(阿部彰芳)