■桜井真・日本銀行審議委員

 2013年以降、金融と財政が協力して経済の再活性化のために動き、一定の成果はあった。もう一段、上に持っていくのがこれからの課題だ。そのための魔法の杖というかマジックはない。正統的な経済政策なり金融政策を地道にやっていくしかない。

 重要なのは賃上げの動きだ。賃金は経済成長にも物価にも影響を与える。個別(企業)の事情もあると思うが、賃上げがある程度進むことが成長や物価の見通しを強める。その動きをしっかりと見守っていきたい。(米大統領選後の円安は)円安に振れれば物価上昇にもプラスの影響が出るが、このまま円安が進むかは分からない。米国の経済政策を見守るしかない。

 石油輸出国機構(OPEC)が原油の減産で合意したとの報道があり、マーケットも動き、石油価格も値上がりしている。一般論として言えば、原油価格の上昇は他の条件を一定とすれば物価を押し上げる。物価の影響が今後どうなっていくかはその推移を見ないと分からない。これから大きく下がるという局面にはないのかもしれない。(大津市での記者会見)

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