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 戦国武将・真田昌幸、信之父子が2日、長野県上田市の真田神社で約400年ぶりに「再会」した。同市武石地区の寺で見つかった信之の位牌(いはい)が、上田城跡公園にある昌幸ら歴代上田城主や信之の弟・信繁(幸村)たちを祀(まつ)る真田神社にお練り供養をし、神社の拝殿で「父子再会の神事」が執り行われた。

 「再会」を発案したのは同市下武石の正念寺の奥寺浩司住職(38)。昨年2月に寺の本堂内陣裏の納戸から信之の位牌が見つかった。

 父子再会のきっかけは、真田神社がある同公園内の市立博物館で10月から始まった位牌の特別展示だった。奥寺住職は「せっかく位牌が近くの博物館に来ていて、信之公の魂が宿っている位牌なので、ぜひともお父さんと弟さんに再会させたいと思った」と話す。奥寺住職の提案に神社側も協力し、仏教と神道の垣根を越えて「父子再会の神事」が決まった。

 この日、位牌は奥寺住職の胸に抱かれ、観光客らが見守る中、雅楽の音とともに博物館からお練り行列をし、約280メートル先の真田神社に到着。拝殿には正念寺や真田神社の関係者ら約40人が集まり、今井正昭宮司が再会に至った経緯などにふれた祝詞(のりと)をあげた。関ケ原の戦いに際し、昌幸・信繁と信之がそれぞれ西軍と東軍に別離した「犬伏の別れ」から、約400年ぶりの再会となった。

 奥寺住職は「悠久の時を経て御霊が再会を果たせた。感激しています。(信之も)こちらの御柱(昌幸)と一つになって、父子再会の儀という形で神事が行われ、とてもうれしく思っているのではないでしょうか」。一方、今井宮司は「非常にありがたい。(昌幸も)離ればなれになっていたが、再会できたのはうれしいこと。魂同士がお会いできるまたとない機会だったと思う」と、父子の再会を喜んだ。(鈴木基顕)