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 政府が高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の廃炉にあわせ、同県内に研究炉の新設を検討していることがわかった。もんじゅの廃炉に難色を示す福井県の要望にこたえ、同県が目指す原子力研究の拠点化を進めるとともに、国内の原子力研究人材を確保する狙いがある。

 政府が検討しているのは、もんじゅのような高速炉とは異なる、小型の研究用原子炉。国内では現在、京都大学、近畿大学、日本原子力研究開発機構の3組織が保有する。京大と近畿大の研究炉は、東京電力福島第一原発の事故後の新規制基準への対応に時間がかかり、いずれも老朽化という課題を抱えている。一方、原子力工学に力を入れる福井大学には研究炉がなく、県が文部科学省に新設を要望してきた。

 研究炉の運営主体や場所については未定。政府内には、福井大が単独で主体となることは財政面などから厳しいとの見方があり、原子力機構を含めた検討が進められる見通し。もんじゅをめぐっては、年内の原子力関係閣僚会議で廃炉が決まる見通しで、研究炉の詳細な検討はその後になると見られる。(竹石涼子)