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 トランプ次期米大統領は1日、インディアナ州の空調機器大手キヤリアを訪れ、メキシコへの工場移転の計画見直しで合意したと発表した。個別企業への異例の政治介入で、就任前から「成果」をアピールした。海外に移転すれば高関税による報復措置を受けると警告しており、主要企業は戦々恐々としている。

 「1100人の雇用を守ることができた。とても素晴らしい」。トランプ氏はキヤリアの従業員を前にそう自賛した。減税や規制緩和を進めることで、「企業はもう米国を離れない」と強調した。

 今回の合意は、「ディール(取引)」を好むトランプ氏流の手法がうかがえる。同社は、ペンス次期副大統領が知事を務める同州から10年間で700万ドル(約8億円)の税優遇などを受ける見返りに移転計画を見直し、今後1600万ドル(約18億円)を投資することになった。

 同社は「千人以上の従業員の雇用を維持する」と説明する。しかし、従業員が加盟する全米鉄鋼労働組合(USW)支部のチャック・ジョーンズ組合長は「実際に維持されるのはもっと少なく、600人分の仕事はメキシコに移る。親会社は軍にも納入しており、それも交渉材料に使われた」と話す。

 キヤリアは2月、この工場を閉鎖してメキシコに拠点を移す計画を発表。これに対し、トランプ氏は選挙中、再三にわたり同社を名指しで批判した。

 トランプ氏は1日の工場での演説で、キヤリアの親会社で航空・軍需などの複合企業ユナイテッド・テクノロジーズのグレッグ・ヘイズ最高経営責任者(CEO)に約1週間前に電話をかけ、交渉したことを明らかにした。

 そのうえで、トランプ氏はヘイ…

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