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立命館大「NEWS立命」

 桂馬の「桂」に香車の「香」。立命館大生の女流棋士、北村桂香(けいか)さん(21)=産業社会学部3年=は、将棋好きの父親がつけた名に「名前負けしないように実力をつけないと」と意欲をかき立てる。大学生と棋士の二足のわらじで奮闘している。

 小学1年生の時、父親に教わりながら将棋を始めた。4年生からは関西将棋会館でのセミナーに参加。「打倒お父さん」の思いで練習に励み、6年生になると、ついに父親を倒した。「悔しそうなお父さんをみて、少しうれしかった」と振り返る。

 6年生の冬から、小林健二九段の教室で腕を磨いた。スランプに陥った時、小林九段は「先はまだ長いんやから、一歩一歩がんばらなあかんよ」と声をかけてくれた。負けても引きずらず、次の対局に向けて切り替えよう。師匠との出会いによって、技術だけでなく精神的にも大きく成長した。

 高校1年生の時、全国高校選手権(女子個人)で優勝し、プロの道に進むことを決意。2年後、夢がかなって女流棋士の仲間入りを果たした。

 大学では将棋研究会に入り、授業の合間や放課後に部員たちと将棋盤に向かう。格上の上級生らを相手に経験を積み重ね、2年生で女流初段に昇進した。師匠の「一歩一歩」という言葉を胸に、着実に階段を上っている。

 自分の将棋は「落ち着いたゆっくりとした将棋」だと分析する。「将棋って、指し方で性格や人となりがわかるんです」「私は駒をそっと置くタイプ」。おっとりとした表情で話す彼女を見て、確かにそうかもしれない、と学生記者の私は思った。

 もう一つの「わらじ」である大学生活については、「勉強が大変です」と苦笑いする。テスト期間と対局が重なると忙しさが増し、勉強する時間がとれないこともある。そんな彼女の息抜きは、大学に行って友達とおしゃべりすること。趣味のカラオケでは「嵐祭り」と銘打って、アイドルグループ「嵐」の歌をひたすら歌い続けてストレスを解消するという。

 「将棋が楽しいから続けてこられた。相手の手を読んでいくうちに、『こんな手があったのか』と読み筋が広がっていくのが楽しい」と話す。

 今後の目標はタイトルをとること。これからも将棋一筋。夢に向かって一歩ずつ歩みを進めていく。

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 wktk(ワクテカ)は「ワクワクテカテカ」の略で、希望や期待を膨らませている様子を表す言葉です。この連載は関西の大学新聞・雑誌の記者が身の回りのニュースを紹介します。ツイッターとフェイスブックでも発信中。https://twitter.com/asahi_wktk別ウインドウで開きます https://www.facebook.com/asahi.wktk別ウインドウで開きます

企画・構成/朝日新聞大阪本社地域報道部

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