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 非常勤(嘱託)職員の娘が自ら命を絶ったのは、パワハラや不適切な労務管理が原因――。そう考える両親が娘の元勤務先の自治体に損害賠償を求め、提訴する。常勤と異なり、非常勤職員の本人や家族からの公務災害(労災)の認定請求が認められないことの是非を問う異例の訴訟となる。

 亡くなったのは当時27歳の森下佳奈さん。2012年4月、北九州市の非常勤職員になり、区役所の「子ども・家庭相談コーナー」の相談員として働いた。両親の代理人の生越(おごし)照幸弁護士(大阪)らによると、佳奈さんは採用から9カ月後の13年1月、心身の不調を訴えて休職。うつ病と診断され、3月末に退職した。15年5月21日、多量の抗うつ剤や睡眠導入剤を飲んだあとに亡くなった。

 両親は生前の佳奈さんの話やメールなどをもとに、日常的に上司から叱責(しっせき)や嫌がらせを受けた▽難しい対応を迫られる業務を新人の佳奈さんに担わせ、サポートも不十分だった――と判断。今年9月、労災認定を請求できるか市側に照会すると、市側は「非常勤職員本人や家族には認定請求権はない」と答えたという。

 北九州市は非常勤の労災について、条例や条例施行規則で、所属長からの報告を受けた担当部門が労災と認めた場合のみ職員本人らに通知する、と定めているが、本人や家族からの認定請求に関する明文規定はない。同市は朝日新聞の取材に、条例は旧自治省(現・総務省)が1960年代に各自治体に示した「ひな型」に沿って作られたと説明。ひな型は本人や家族からの認定請求を想定した内容になっておらず、佳奈さんの両親に請求権はないと判断したという。

 なぜ、本人や家族からの認定請…

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