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 「(四島の)主権の問題はまったく提起されなかった。ロシアの主権に議論の余地はない」。ロシアのペスコフ大統領報道官は15日夜、日本側が最重要視する領土問題の議論自体が、首脳会談で出なかったかのような説明をした。まず四島をロシア領だと認めるよう求めるロシアの立場を反映した発言とみられる。

 暗雲は、会談の前から漂っていた。

 「日本は、ロシアから島を受け取ったら、米軍基地を置くかもしれない」

 ロシアの主要メディアは日ロ首脳会談直前の14日、谷内正太郎・国家安全保障局長が11月にパトルシェフ安全保障会議書記に対して「(米軍基地を置く)可能性はある」と述べていたという、同日付朝日新聞の記事の内容を一斉に報じた。国境に米軍が迫ることへの根強い警戒感が浮き彫りになった。

 ペスコフ大統領報道官も「大統領が言っている通り、私たちは日本との間の困難な問題を検討する際に、日本が(米国の)同盟国として負う義務があることを無視するわけにはいかない」とわざわざコメントした。

 プーチン氏は今月7日、読売新聞などのインタビューに「私たちはいかなる領土問題もないと考えている」と述べた。11月19日にペルーのリマで行われた安倍首相との首脳会談で、谷内氏の発言などへの疑念が払拭(ふっしょく)されなかったことが、厳しい発言につながったとみられる。

 ロシアはオホーツク海を囲むカムチャツカ半島と千島列島を、アジア太平洋の国境防衛の拠点と位置づけて整備を急いでいる。国後島と択捉島に新鋭の地対艦ミサイルを配備したのも、その一環だ。日本に対しては、米国と協力して配備を進めるミサイル防衛(MD)を強く批判しながらも、日米安保体制そのものを問題視することはほとんどなかった。しかし、北方領土に米軍基地が置かれるとなれば話は全く別だ。

 首相は、プーチン氏の真意を読み違えていたのかも知れない。

 「日米の特別な同盟関係は知っている。安倍さんがどういう判断をしても日ロ関係には影響を与えない」

 日本政府関係者によると、首相…

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